私が会社を見限った理由2011/08/10 17:00

人間のクズが経営陣でも、1人でシコシコとやる仕事ですから設備や周りの人間関係が良ければ続けて行けたんですが、良かったのは同じ職場とそれに近い職場の同僚だけだったと言う、悲しい現実・・・。

○技術なんて全く無かった
前述の様に「えげつない会社」ですから、仕事の出来る、腕のある職人さんはどんどん辞めてしまい、賃金の安い若いのや、私の様に仕事が無くなってどうしようも無い中年が集まった結果、ベテランが誰1人として居ないと言うとんでもない状態になってました。おまけに私が入る前に居たのは、ほぼ教えてもらった事しか出来ない、応用の利かない連中だったので、結局は多くの事を自分とほぼ同期の同僚で勉強するハメになりました。面接の時の「高い技術の要る仕事」ってのは何だったんだ!修行しなければならないのに、師範が居ないだなんて・・・。

後で分かりましたが、使いにくい年食ったオッサンは経営陣が嫌がったみたいですね。仕事の出来る人も嘱託扱いの安い賃金でこき使われ、あっさりと辞めさせられました。その人も「アイツ(現専務)は許さん」「良くしてくれる会社ちゃうからさっさと辞めなあかん」と言ってました・・・。

○機械のメンテがなってない!
工場ですから、製品の生産の主役はやはり工作機械。その機械がほったらかしの使いっぱなし、壊れるまで無神経に使い倒されていたとしたら、まともな物なんて作れるわけありませんよね。

最初に「ダメだこりゃぁ〜」と思ったのは汎用旋盤で、例の「えげつない会社やぁ〜」と言ったオジサンが使っていたんですが、どうも回っている時の音が変だったんです。回転も重苦しいのは素人の私でも分かるくらい。入社から3ヶ月経ったある日、突然「ギュギュギュギュギュギューッ」と言う凄い音と共に汎用旋盤からドライアイスの様な白煙が!何かと思ったら軸受けのベアリングが機能を失って固着、モーターの出力軸に掛かっているプーリーが摩擦で大量の煙を上げて止まってました。当然旋盤はお釈迦。私の頭の中ではドリフのコントのオチで流れる「盆回し」が流れ、
「あぁ、こんな会社はダメだ」
はっきりと会社を見限った瞬間でした。

他にも、NC旋盤のメモリーバックアップバッテリーの交換を知らず、私が気付いてケースを開けた時には単一電池が液漏れを起こしてボロボロ、もう少しでメモリーが吹き飛ぶところでした。NC旋盤の切削液に関しても、1年に1回換えるかどうかと言う様な物があったり、切削液の廃棄方法が全然定められていなかったりと、もう目茶苦茶。機械の扱いに関しては、総じてこの程度のレベルでやっている様で、腕の良い職人は過去にも居なかったんじゃ無いかと思います。口うるさい創業者も、機械の扱いに関しては全く分かってなかったんじゃないですか?それとも金を掛けるのが嫌だっただけ?